ぽっこりお腹をなんとかしたい! と思って腹筋を頑張っていませんか? 実は効率的に引き締めるためには腹筋ではなく、骨盤の歪みを治すのが1番効果的。そこで本記事では、今すぐ誰でもできるぽっこりお腹を引き締めるための骨盤矯正ストレッチを紹介します。
骨盤が歪む原因

「骨盤が歪む」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。しかし「何が原因で歪むのか?」ということまで知っている人はあまり多くないかもしれません。ここでは、骨盤が歪む原因について詳しく解説していきます。実は、骨盤が歪む原因は一つではないんです。
骨盤が歪む原因
- 長時間座りっぱなし、立ちっぱなしなど同じ姿勢でいる
- 猫背や腰の反り腰など姿勢が悪い
- 足を組む癖がある
- ヒールのある靴を履く機会が多い
- いつも同じ方の手や肩でかばんを持つ
- 重心がいつもどちらか片方になってしまう
- 骨盤まわりの筋肉が加齢や運動不足で弱っている
これはあくまで代表的な例で、この他にも歪みの原因は様々です。
上記の原因の中には無意識で行っていることや、暮らしの中で避けられないこともあります。意識してやめられることもありますが、仕事や生活上やめることができないこともあるでしょう。骨盤矯正などへ通って正しい位置に骨盤の位置を戻しても、生活が変わらないのですぐに歪んでしまう人も少なくありません。
骨盤の歪みによる症状
骨盤が歪むことで、体にはどういった影響が出るのでしょうか? 少し掘り下げてみましょう。
症状1:むくみやすくなる

骨盤に歪みがあると、内臓が下がりやすく、骨盤周りの血流が悪くなることが多くあります。血流が悪くなることでむくみが起きやすくなるのは、ご存じの方も多いでしょう。
また、水分代謝が鈍くなりその結果便秘になることもあります。こういうふうに本来身体の外へと排出されるべきものが排出されづらくなることから、むくみの症状が起きやすくなってしまいます。
症状2:お腹周りがポッコリし、太りやすくなる

骨盤が歪むことで腰幅が広く見え、くびれ自体が浅く見えてしまいます。その結果お腹周りが太って見えてしまうのです。さらに、内臓が下がりやすくなることから下腹がぽっこりしやすいですし、筋力が低下することで代謝そのものが悪くなるので太りやすくなってしまいます。
症状3:冷え性や便秘に悩まされる

骨盤が歪んでしまうと本来なら負担のかからない部分にまで負担がかかり、そのせいで血流が悪くなりやすいのです。血流が悪くなると、身体の末端部分である手足まで血が運ばれにくくなってしまいます。体内で発生した熱は血液によって全身に運ばれるため、手足まで血液がうまく巡らないことで冷え性に悩まされることも。また、骨盤の歪みによって内臓が影響を受け、便秘に悩まされる人も少なくありません。
症状4:O脚やX脚になりやすい

骨盤と股関節は繋がっているので、骨盤が歪むことで股関節も大きく影響を受けます。骨盤の歪みが原因で股関節もねじれてしまい、O脚やX脚に繋がってしまうのです。
症状5:肩こりや腰痛、生理痛のほか精神的にも不安定になりやすい

骨盤の歪みは、骨盤や股関節など骨盤の周辺にある筋肉や臓器に影響を与えるだけではありません。肩こりや腰痛、生理痛といった骨盤とは関係ないように感じる部分も、実は骨盤の歪みが原因ということも……。体調不良が続くことで気持ちが落ち込み、精神的にも不安定になる人も少なくありません。
このように、骨盤の歪みは大なり小なり体に悪影響を及ぼすことがあります。もし骨盤が歪んでいるようであれば、しっかり矯正することで体調が整うことも当然あり得るのです。
骨盤の歪みをセルフチェックする方法
体に悪影響のある骨盤の歪み。自分の骨盤は歪んでいないかどうか気になってしまいますよね。骨盤が歪んでいるかどうかを確認するセルフチェック方法はいくつかあります。今から解説していきますから、まずはご自身でチェックしてみましょう。
チェック方法1:つまさきの開く角度

仰向けで横になり、足を肩幅くらいに開いてリラックスします。下半身を左右にブラブラ揺らしたら動きを止めて、起き上がった時のつま先の角度を見てみましょう。つま先がきれいなV字ライン(80度~90度)なら骨盤の歪みはありません。それ以外の状態の場合は、骨盤に歪みが生じている可能性が高いです。
チェック方法2:膝を左右に倒してチェック

仰向けで膝を立て、両膝をくっつけた状態にします。左右に両膝を傾けて、傾けづらい方があるかどうかをチェックします。どちらにも自然に傾けることができる場合は問題ありません。痛みや傾けづらさがある場合は要注意です。
チェック方法3:片足立ちができるかどうかでチェック

目を閉じてその場で姿勢良く立ちます。左右交互に片足立ちを10秒ずつ行います。左右どちらも10秒間問題なく片足立ちができれば骨盤は正常です。左右のどちらか、または両方とも10秒間片足立ちが不安定になってしまうようなら、骨盤が歪んでいる可能性は高くなります。
チェック方法4:足踏みでチェック

まっすぐ立った姿勢のまま目を閉じます。そのままの状態で足踏みを30回程度行い止まります。目を明けて足踏みする前の位置とどのくらい位置がズレているのかをチェックしてみましょう。大きな場所移動がない場合は骨盤は正常です。
左右のどちらかへ移動していた場合は、骨盤がその方向に下がっている可能性が高く、前後どちらかへ移動していた場合は、重心がどちらかに下がっている状態なので骨盤の歪み赤信号です。
チェック方法5:肩の高さをチェック

鏡の前で、立った状態で背筋をちゃんと伸ばし左右の肩の高さを見てみましょう。左右の肩の高さが揃っていれば骨盤は正常です。肩の高さが左右で違うという場合は、骨盤は歪んでいると思ってもいいでしょう。
これらのセルフチェックを試してみてください。ひとつだけではなく複数歪んでいる可能性がある状態になった人は、かなり骨盤が歪んでいる可能性が高くなっています。また、骨盤の歪みには軽いものから重症なものまでありますから、自分の骨盤の歪みがどのレベルかは確認したほうがいいでしょう。
骨盤の歪みレベル
先ほど紹介した「チェック方法4:足踏みでチェック」をもとに「骨盤の歪みレベル」をチェックして、ご自身の歪みの重症度をセルフチェックしてみましょう。
チェックリスト
- 自分の立ち位置から前方に移動していたらAタイプ
- 自分の立ち位置から後方に移動していたらBタイプ
- 自分の立ち位置から前方の左右どちらかに移動していたらCタイプ
- 自分の立ち位置から左右どちらかに移動していたらDタイプ
- 自分の立ち位置から後方の左右どちらかに移動していたらEタイプ
これらのタイプによって、なりがちな体型や体調不良も変わってきます。
Aタイプの人
腰に負担がかかりやすく、股関節が硬い状態なので、腰痛や肩こりに要注意!
腰回りの筋肉をほぐすストレッチがおすすめです。
Bタイプの人
猫背の傾向が強く、肩や首のコリや、冷えが起こりやすいので要注意です。
腹筋と背筋を鍛えることで、猫背の姿勢の癖も改善していきます。
Cタイプの人
骨盤を支える腹筋、骨盤底筋が弱い状態の人が多く、気がついたらスカートが前後逆になっている人に多いです。
背骨が硬い傾向にあるので、首や肩こりが起こりやすい状態になっているので要注意です。
Dタイプの人
骨盤の左右のバランスの乱れが、肩の左右のバランスにも影響を与えている状態で、ボディバランスを整えるようなストレッチを意識して行うことが大切です。
特に、足を組む癖があり、片側に重心をかける癖がある場合は要注意です。
Eタイプの人
骨盤が左右前後に歪んでいる状態で、背中は猫背の人が多く、老けた印象を与えやすい状態です。背中ラインを整えるストレッチを行うことで改善させることも可能。
ご自身がどのタイプに当てはまるかどうかで、やるべき骨盤のケア方法も変わってきます。チェックできたら自分のタイプにピッタリ合う方法でケアしましょう。
骨盤矯正ストレッチ方法
骨盤が歪んでるかもと思ったら、今日から始められる骨盤矯正ストレッチに挑戦してみてはどうでしょう。ここではおすすめの骨盤矯正ストレッチ方法を紹介します。
ストレッチ方法1(寝ながら簡単!腰痛にも効果ありの骨盤矯正ストレッチ)
ストレッチ内容 | 簡単な骨盤矯正ストレッチ。寝ながらできるので、運動が苦手という人でも安心です。太ももの前側にある四頭筋にも効果を発揮するので、腰痛のある人にもおすすめ。 |
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所要時間 | 約30秒 |
手順説明 |
1.仰向けの状態で横になる 2.右の膝を曲げて両手で持ち上げる 3.そのままの状態を5秒キープ 4.曲げた状態の右の膝をそのまま横に下ろし、かかとをももの外側にする 5.両手を床に下ろす 6.息を吸いながらお尻を床から持ち上げる 7.息をゆっくり吐きながらお尻を下ろす 8.6と7を5回ほど繰り返す 9.反対側の足も同じように行う |
注意点 |
・お尻を持ち上げるときは、ひざと肩が一直線になるくらいの高さにすると効果的 ・自分の呼吸に合わせて行うようにするのがポイント |
ストレッチ方法2(お尻歩きストレッチ)
ストレッチ内容 | お尻を使って歩くことで、お尻のシェイプアップ、骨盤矯正などの効果があり、なおかつ女性は子宮の位置を正しい位置にしてくれる最強の骨盤ストレッチです。 |
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所要時間 | 約3分 |
手順説明 |
1.体育座りをする 2.腕は膝を抱えたままの状態でお尻を前へ動かして歩く 3.30秒程度前進したら、残りの30秒は後進する 4.この動作を1分で行い、3セット行う。 |
注意点 |
・坐骨を意識しながらお尻をしっかり使うようにする ・上半身はまっすぐの状態をキープし、お尻だけ動かすイメージで歩く |
ストレッチ方法3(ズボラエクササイズ足パカパカストレッチ)
ストレッチ内容 | 骨盤矯正を行いながらお尻の筋肉もしっかり鍛えることができるストレッチです。定期的に行うことで股関節が徐々に柔らかくなっていくので、O脚やX脚で悩んでいる人にもおすすめです。 |
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所要時間 | 約5分 |
手順説明 |
1.横向きの状態で横になる 2.両足首を付け、両膝を90度の角度で重ねる 3.両足首は固定した状態のまま、膝のみを上下に50回程度上げ下げする |
注意点 |
・両足首がズレたり、浮いたりしないようにする ・50回がきつい時は、できる回数から始めて徐々に50回に近づくようにする |
ストレッチ方法4(骨盤くるくるストレッチ)
ストレッチ内容 | 運動する機会がない人や、運動が得意ではない人は骨盤を回すだけで良いこのストレッチがおすすめ。骨盤周りの筋肉が自然にほぐれ、ウエスト周りの刺激にもなるので、ウエストのくびれ作りにも最適です。まずは何かできることを始めたいという時に挑戦してみましょう。 |
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所要時間 | 約40秒 |
手順説明 |
1.まっすぐの姿勢で骨盤の幅くらいに足を開き立つ 2.腰に手をあてる 3.円を描くように骨盤を回す 4.約40秒程度同じ動作をする 円を描く方向を逆にして1~4を行う |
注意点 |
・へそが前を向いていることを意識する ・回す時は骨盤だけを動かすイメージで上半身は動かないようにする ・左右で回しにくいと感じる方を多めに回すようにすると効果的 |
ストレッチ方法5(下半身痩せながら骨盤ストレッチ)
ストレッチ内容 | 骨盤周辺にある筋肉強化と、骨盤が安定するように体幹を強化するストレッチです。 |
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所要時間 | 5分程度 |
手順説明 |
1.足を肩幅程度に開き、膝立ち姿勢で、両腕はまっすぐ前方へ延ばす 2.頭から膝までがまっすぐになっていることを意識したまま、身体を少し後ろ側へ傾ける 3.腕はできるだけ床と並行にし、お腹も凹ませたままの状態で行う 4.一直線をキープしたままもとの位置に身体を戻す 1~5を10回繰り返す |
注意点 |
・頭から膝までが傾いたりしないようまっすぐな状態にすることを意識する ・頭から膝までが棒になっているイメージを持つとやりやすい ・腕もまっすぐの状態をキープすることを忘れない ・目標回数を10回にし、最初はできる回数から始める |
まとめ
お腹がポッコリとしてしまう原因のひとつと言われている骨盤の歪みは、見た目だけではなく体調不良の原因にもなっていることがわかりました。しかし、簡単なストレッチを毎日の生活に取り入れることで、骨盤の歪みを改善させることは可能なので、意識して取り組んでみてはどうでしょう。